2026.03.03
「直す」のか「防ぐ」のか。「事後保全」に追われる工場と「止まらない」工場の決定的な違い
「直す」のか「防ぐ」のか。「事後保全」に追われる工場と「止まらない」工場の決定的な違い
工場における最大の使命は、製品を安定して生産し、ユーザーへ確実に届けることです。しかし、現場では「機械が壊れてから直す」という事後保全が常態化しているケースが少なくありません。
一方で、高い競争力を持つ「止まらない工場」は、トラブルが起きる前の日常が全く異なります。本コラムでは、両者の「考え方」と「日常」の違いを対比するとともに、最新の保全トレンドを交えて解説します。
1. 「考え方」の違い:コストか、投資か
まず決定的に異なるのが、メンテナンスに対する根本的な考え方です。
【事後保全型の工場】(トラブルが起きてから動く) 事後保全が常態化している工場では、故障対応を単なる「修理作業」と捉えがちです。突発的に機器が故障した際、予備品がなく、部品調達から始める「緊急保全」が発生します。これは、生産停止時間が長引くリスクを常に抱えている状態であり、工場の稼働率を大きく低下させる要因となります。
【止まらない工場】(トラブルを未然に防ぐ) 一方、止まらない工場は「工場は絶対に停止させてはならない」という強い前提を持っています。万が一停止しても、在庫が尽きる前に再開できなければ世界の供給先に多大な影響を及ぼすことを理解しているからです。そのため、メンテナンス費用を単なる修繕費ではなく、「稼働時間を買うための投資」と捉え、検査費用を毎年予算計上し、計画的な運用を行っています。
2. 「日常」の違い:点検の質と保全手法の進化
日々の業務においても、両者の行動には明確な差が現れます。
事後保全型が故障頻度が増加して初めて慌てて対応するのに対し、止まらない工場が徹底しているのは「予防保全」、特に「日常点検」です。毎日機器の状態を監視することで、ちょっとした異常を察知し、大事に至る前に対処します。
さらに現在、日本の製造現場における予防保全は、TBM(時間基準保全)からCBM(状態基準保全)への転換が、生産性向上と人手不足解消に向けた最重要課題となっています。 これまでのTBMは「壊れる前に定期的に替える」という守りの姿勢であり、まだ使える部品を捨ててしまう無駄が発生していました。これからは「状態を見て必要な分だけ直す」という攻めの姿勢(CBM)が求められています。
3. なぜ今、CBM(状態基準保全)への転換が必要なのか?
多くの工場がCBMへの転換を急ぐ背景には、以下の切実な理由があります。
• ベテランの技術承継問題:「音や振動でおかしいと気づく」という職人技が退職とともに失われているため、センサーによる数値化(見える化)で補う必要があります。
• メンテナンスコストの最適化:CBMにすることで、部品寿命を使い切り、予備パーツの在庫削減と作業工数の大幅な削減が期待できます。
• DXの進展:IoTセンサーの低価格化やAI解析技術の向上により、「高精度な予兆検知」が現実的なコストで可能になりました。
4. 転換に向けた3つのステップ
いきなり全ての設備をCBMにするのは現実的ではなく、「設備の重要度ランク付け」「取得データの選定」「データ収集と閾値の設定」という手順で進め、スモールスタートを切ることが成功の鍵です。とは言え、取得データ選定の難しさや手間から、この手順通りに進めることは容易でありません。
また、どんなに管理しても突発的な故障はゼロにはなりません。「壊れたら修理業者を呼ぶ」という受け身の事後保全型に対し、止まらない工場は重要な機器の予備を持つ「二重化(バックアップ)」や、自社の人員だけでなく、業務量の平準化を目指し、自社で対応するエリアとパートナー企業にお願いするエリアを業務内容によって切り分ける等の対策をとっています。
まとめ:安定稼働のためのパートナー選び
データ活用の手間や導入コストの大変さから、なかなか予防保全に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。
そのような方におすすめなのが、お手頃な価格でCBMのスモールスタートが可能な、第一施設工業株式会社の工場安定稼働サポートサービス「D-CONNECT」です。D-CONNECTはCBMへの移行をよりスムーズにするための柔軟な機能とサポートを備えています。 導入にあたって手間のかかる取得データの選定を弊社エンジニアがサポートし、選定後であっても対象データを簡単に変更することが可能です。また、簡単な操作で自社専用のダッシュボードを作成できるうえ、一度導入したD-CONNECTの端末を別の設備へ転用することもできるため、工場の状況変化に合わせた無駄のない柔軟な運用が実現します。
初期費用は機器代(16万6,400円)と1年分のライセンス費用(3万6千円)が含まれて20万2,400円、月額基本料金は4,000円と、非常に導入しやすい価格設定が魅力です。さらに、データ量が少ない小規模な監視ニーズに対応するプランは小容量プラン、中容量プラン、大容量プランの3つに分かれており、いずれも定額であることも魅力のひとつです。自社の規模や予算に合わせて無理なく始められます。【D-CONNETの魅力】・取得データ選定のサポート・簡単操作でのダッシュボード作成・取得データ選定設定後の項目変更・保有のD-CONNETを別の設備への転用可能
FAシステム全体のボトルネックの可視化、遠隔モニタリングによる迅速なトラブル対応、そしてデータ分析に基づく予防保全を通じて、工場の“止まらない仕組みづくり”を低コストで実現します。
【設備トラブルの対応に追われている】、【どこに改善余地があるのか分からない】、【保全を計画的に進めたい】
そのようなお悩みがございましたら、ぜひ一度、第一施設工業株式会社(こちら)へご相談ください。豊富な経験と実績に基づき、工場の安定稼働をともに支える“パートナー”として、貴社の工場を「止まらない工場」へと変革するサポートをいたします。